大暴落の前兆?逆イールドカーブとは?
逆イールド(カーブ)・・・あまり聞き馴染みのない言葉だと思います。
しかし、とても重要なシグナルであり、逆イールドカーブの出現は大暴落の前兆と言われます。一体どんなものなのでしょうか?
逆イールドカーブとは?
国債は通常、10年国債 > 5年国債 > 3年国債というように期間が長いほど金利が高くなります。短期より長期のほうが利率が高くなるのは国債に限らずよくあることですが、この長期 > 短期の図式が崩れ、短期国債の金利が長期国債の金利より高くなる現象が10日間続く事を「逆イールドカーブ」と呼びます。
そしてアメリカ国債でこの現象が起きてしまいました。
なぜ短期国債の金利が長期国債の金利より高くなったのか?
今回、短期国債の金利が長期国債の金利より高くなったのは、短期国債の金利が上がったのではなく、長期国債の金利が下がったためです。
イギリスのEU脱退問題や米中貿易戦争の長期化懸念、アメリカ経済の景気減退など世界的にネガティブニュースが多く、市場が冷え込んでいる状態です。
そこで投資家は安定を求め長期国債を購入しますが、国債は買われれば買われるほど金利が下がりますので、長期国債が大量に買われ、金利が低下した結果、短期国債より長期国債の金利が下回ってしまったというわけです。
投資家のこういった行動は景気減退の懸念からくるものであり、不安はさらなる不安を呼び売りが先行しやすくなる訳です。
日本ではバブル崩壊前に出現
日本の大暴落といえばバブル崩壊を連想する方も多いと思います。
バブル崩壊の直前、日本の短期国債が長期国債の金利より高くなる逆イールドカーブが出現しました。結果はご存知の通りです。
国債が大量に買われる時点でローリスクを求める人が多いわけですが、更に長期国債が大量に買われるということは好景気から不景気へのトレンドの転換が不安視された結果ですので、当然暴落の危険性が高まります。
暴落は起きるのか?
すでに25日には日経平均株価が一時600円超の暴落を記録しており、売りが先行している状態です。
今年は消費税増税が控えており、このまま2万1000円弱で推移したとしても消費税増税が決定となればさらなる下落は必至です。
政府はリーマンショック級の暴落がない限り増税すると発表していますが、現在の景気状況では増税を見送る可能性もあります。
予定では10月に増税ですが、この増税に関する決定で相場が大きく動く事は間違いなさそうです。
世界的に不安定な相場が続いていますので利益があるうちに利確し、身を軽くしておくと状況に応じて対応しやすそうです。