3回目の採択否決でEU離脱が泥沼化!ポンドで儲けるチャンス到来?
2016年6月23日、イギリスはEU離脱か残留かという選択を国民投票によって決定しました。結果はEU離脱派の勝利となり、2017年3月29日にEUに対して正式な離脱通知を行いました。
しかし、イギリスの都合だけでEUからすぐに離脱できるわけではなく、離脱条件など交渉しながら、2年を期限とする離脱交渉が始まりました。
離脱協定案でEUと合意のはずが・・・。
2018年11月、離脱協定案がまとまりEUとの間で合意が行われました。
これで離脱かと思われましたが、イギリス議会で行われた採決で離脱協定案は否決され、修正を迫られました。
修正案もEUと合意し、イギリス議会での2回目の採決に望みましたが再度否決されます。
焦ったメイ首相はEUに離脱期限の延期を求めましたが、EU側もイギリスの都合にばかり振り回されているわけにはいきません。
そこで、3回目の採択で「可決されれば5月22日まで延期」「否決されれば4月12日までに具体案の提示」を条件としました。
3回目の採択の結果は?
背水の陣となったメイ首相ですが、3回目の採択が可決されれば自身は辞任する意向だと発表し、3回目の採択での可決に強い意志を示しました。
しかし、結果はまたも否決。
これによりイギリスは4月12日にEUとの間に取り決めのないままの離脱「合意なき離脱」となる可能性が出てきました。
ポンドの動きはどうなる?
値動きが荒いことで知られるポンドですが、イギリスのEU離脱問題ではいつも以上に暴れまわっています。
すでにホンダの工場がイギリスからの撤退を表明しており、EU離脱問題でイギリス経済はダメージを受けています。
仮に4月12日に合意なき離脱ということになればイギリス経済が大混乱に陥ることは明白であり、世界経済への影響も懸念されています。
しかし、空売りが行えるFXにおいてはチャンスとも言えます。
大暴騰・大暴落どちらでも稼ぐことができるからです。
4月12日前後はユーロとポンドに注目!
合意なき離脱となればポンドは大暴落、仮にEU残留となればユーロが大暴騰というのが市場の予想です。ここまで離脱を進めてやっぱり残留というのはEUも簡単には許してくれないと思いますが、EUにとってもイギリスの存在はありがたいものです。
しかし、国民投票の結果を無視するというのは民主主義の否定となりますので、ポンドの値動きを見ていると離脱する可能性が高い考え、ポンドを売っている人が多いようです。
今後のチャートがどこまでリスクを織り込むか注目に集まりますが、4月12日前後はユーロとポンドの値動きに要注意です。
またスプレッドがかなり開く可能性がありますので、ポジションを持つ際はスプレッドの開きにも注意したほうが良さそうです。