ダイソンがイギリスからシンガポールに本社移転を決定

ダイソンがイギリスからシンガポールに本社移転を決定

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ダイソンがイギリスからシンガポールに本社移転を決定、ブリグジット騒動は2月まで続く

イギリスのEU離脱を巡る混乱が続く中、イギリスに本社を置く家電製品開発のダイソンがシンガポールへの本社移転を発表しました。

あちらを立てればこちらが立たず、という状況下、合意なき離脱は避ける方向に進んでいますが、合意なき離脱を支持するジム・ローウェンCEOが率いるダイソンは、海外に本社を移す事に。

1月29日の議会の決定をへて、再度イギリスがEUと行う離脱交渉は、どのようなものになるのでしょうか。

1月29日のイギリス議会の決定待ちのブリグジット騒動

個別の通貨ペアの値動きとしては、大山鳴動して鼠一匹、となった1月のこれまでのイギリスのEU離脱を巡る騒動ですが、まだ何も終わっていません。

メイ首相がEUと交渉し合意したEU離脱案は、1月15日のイギリス議会でWスコアにより否決。そして1月21日にメイ首相はイギリス議会に対して、今後のEU離脱に対する方針を説明しています。

メイ首相が1月21日に議会で説明した今後の方針は、これまでの案と大きな違いはなく何も前進はしていません。現在は1月29日に行われる、今後のEU離脱方針に対する議会決定を待っている状態です。イギリスとEU側との交渉は1月29日の議会の決定を経て行われる予定で、1月29日以降再びイギリスとEUとの交渉が行われ、騒動の第二幕が開きます。

合意なき離脱=ハードブリグジットの可能性は低くなりつつある

メイ首相が提案したEU離脱案がWスコアで否決され、合意なき離脱=ハードブリグジットの可能性が高まるかにも見えました。しかしこれまでの所、合意なき離脱は避けられる方向で、イギリス国内の議論が進んでいます。

メイ首相は対EUとの交渉材料として“合意なき離脱カードを維持したい”との考えから、合意なき離脱の可能性は否定していません。しかし与党・保守党、野党・労働党のいずれも、合意なき離脱を避けることを前提とする議案やコメントが出されています。

金融市場は既に合意なき離脱の可能性は低い、という点を織り込みつつあり、15日でのEU離脱案否決以降、GBP/USDは上昇基調にあります。18日に一旦下落しましたが、21日・22日と2日間上昇し、17日に付けた高値1.2990台に向かっています。

基本的にはEUと再交渉、という方向の下、3月29日の離脱日の延期もありうる、という方向です。しかしEU側は離脱延期自体にNOではないものの、2~3ヶ月が限界、というスタンスを維持しています。

離脱延期には全EU加盟国の同意が必要となりますが、今後イギリスとEU側との再交渉の際に離脱案の再交渉内容とともに、離脱日の延期の可否が大きくクローズアップされる可能性があります。

ダイソンが本社のシンガポールへの移転を発表

EU離脱騒動で揺れるイギリスですが、その最中の22日にイギリスの家電メーカー・ダイソンが本社をイギリスからシンガポールに移転すると発表しました。

同社の発表は、直接的にイギリスのEU離脱とは関係ない、とコメントされています。しかしEU離脱を巡り混乱が続く中での本社移転の発表は、様々な憶測を呼んでいます。

またダイソンCEOのジム・ローウェン氏は、有力な“合意なき離脱支持派”として知られています。合意なき離脱を避ける方向にて進みつつある中での同社の本社移転の発表は、EU離脱を巡るイギリス国内の議論に一石を投じる可能性があります。

EU離脱をめぐっては、あちらを立てるとこちらが立たず、という状況が様々な場面で見られますが、ダイソンのシンガポール移転もまさにその例に該当すると言えるのではないでしょうか。

まとめ

イギリスのEU離脱を巡る混乱が、ダイソンの本社移転によって遂に目に見える形で企業の経済活動にも影響を与える事になりました(ダイソンはEU離脱との関係を否定していますが)。

イギリスの経済界としては合意なき離脱の回避が当初からの悲願ですが、ダイソンの本社移転を見る限り、経済界も決して一枚岩ではないようです。

今後2月に向け、再度イギリスはEU側と離脱を巡る交渉に入ります。どのような交渉となるのか、また合意なき離脱の可能性は本当にないと考えてよいのか、今後の状況も随時フォローしたいと思います。

以上

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