FOMC他イベント盛りだくさん、1月27日の週の為替市場
先週は重要な経済指標の発表等が殆どない週でした、今週は一転しFOMC他イベント盛りだくさんの週となります。
今週は特に指標発表の日時を事前に把握した上での、取引が求められます。ご注意ください。
先週の振り返り、USD/JPYは110円突破ならず
イギリスのEU離脱問題も大きな進展がなく、ファンダメンタル的にはそれ程大きな動きのない先週でした。そんな中でアメリカの政府機関の一部閉鎖が、ニュース等で取り上げられる機会が多くなりました。ただし最終的には25日(金)にトランプ大統領が2月15日までの暫定予算案にサインを行っており、目先の閉鎖は解消します。
個別の通貨ペアではUSD/JPYの110円トライに注目が集まりました。23日と25日の2回のトライがありましたが、いずれも110円直前で折り返す結果に。
・USD/JPY1時間足チャート
先々週から3回110円へのトライを行っており、110円の天井の固さが再認識されました。ただし3度のトライをしているため、そろそろ上下いずれの方向に大きく動く可能性が高まっています。
イベント盛りだくさんの今週
イベントがそれ程ない先週から一転、今週は金融市場が注目するイベントが盛りだくさんです。主なイベントは下記となります。
・29日(火)イギリス議会において今後のEU離脱方針を議決
・30日(水)FOMC政策金利発表(FOMCは29~30日に開催)
・2月1日(金)米雇用統計
まず29日(火)にイギリスでEU離脱案の今後の方針について、議会の採決が行われます。既に合意なき離脱は回避する方向で議会内では議論が進んでいますが、今後スタートするEUとの交渉で何が飛び出すか分からない状況です。
そして30日(水)FOMC後の政策金利発表があります。政策金利の変更は予想されていませんが、12月の株安を受けてFRBが今後どのような政策スタンスを取るかの試金石となります。
また最後の2月1日(金)には米雇用統計が発表されます。中国の景気減速が徐々に明らかになりつつありますが、その影響がアメリカに生じているのか、各種雇用指標が注目されます。
今週最も注目されるのは30日のFOMC政策金利発表です。金利面では利上げの回数が注目されますが、また量的緩和縮小について言及があると、金融市場は株高に振れる可能性が高くなります。12月の株安により量的緩和縮小ペースについても注目が集まっており、金利面及び量的緩和面の両面について注目が集まります。
個別通貨ペアでは上述のドル/円の110円トライの行方に加えて、GBP/USDも注目されます。
・GBP/USD日足チャート
GBP/USDはイギリスのEU離脱騒動はあれども、1月に入ってからグングンと伸びています。合意なき離脱回避を織り込む動きとも考えられますが、25日(金)の上昇で昨年
6月から続くサポート&レジスタンスに到達しています。一旦値動きが落ち着く可能性がありますが、その後に上下いずれの方向に進むのか注目されます。
またポンドは対ユーロのEUR/GBPでも買われており、結果的にEUR/GBPは急落を見せています。そしてEUR/GBPも、サポレジに25日に到達しています。
・EUR/GBP週足チャート
GBP/USDそしてEUR/GBPは、今週から始まるイギリスとEUとの離脱交渉の行方とともに、そのレートの行方も大いに注目されます。
まとめ
29日にイギリス議会で今後のEU離脱方針の議決を控える中、GBP/USDやEUR/GBPが節目のポイントに位置しているのは、非常に興味深い展開です。
今週は先週と異なり、ファンダメンタル情報で相場が動く場面が増える可能性が高いと言えます。
イギリスのEU離脱に関しては要人の発言次第の面が多く事前予想は難しいですが、FOMC及び雇用統計は発表日時は決定しています。
指標発表の日時を把握した上で、指標発表後の急な値動きに右往左往しないように注意したいものですね。
以上