USD/JPYの超えられない壁110円

USD/JPYの超えられない壁110円

USD/JPYの超えられない壁110円、しかしフラッシュクラッシュの窓は埋まった

USD/JPYは110円を意識した値動きが1月以降継続しています。110円の上方ブレイクを約4回試したものの、突破するに至っていません。

チャート上の窓としてのUSD/JPY110円の位置付けを確認するとともに、金利差から見たUSD/JPYの考え方をご紹介します。

USD/JPYの110円の壁が高くそびえる

2019年に入り約1ヶ月が経過しました。1月3日のフラッシュクラッシュはありましたが、概ね為替市場は落ち着いた値動きを見せています。

そんな中でUSD/JPYの超えられない壁として、110円が存在しています。1月以降約4回の110円超えを目指す機会がありましたが、上方ブレイクの全ての試みは失敗に終わっています。

・USD/JPY4時間足

110円はフラッシュクラッシュで出来た窓

日足で見ると一目瞭然ですが、USD/JPYの110円付近は1月3日のフラッシュクラッシュで出来た窓に当たります。

よって110円はキリのよい価格という点もありますが、投資家が非常に意識するゾーンです。

これまでの110円突破のトライにおいて、110円超え自体は達成しています。しかし110円を完全に上方ブレイクするに至っておらず、全て跳ね返されています。

一般的に、チャート上の窓は埋める確率が高い、とされます。現在のUSD/JPYの日足チャートを見ると、既に110円付近の窓は埋められた状態です。そして窓埋めの後は、新しいトレンドが生じるケースが多いと言えます。また窓を埋めたことで相場のエネルギーを使い果たし、以後は反転するケースもあります。

よって110円の窓が埋められたUSD/JPYは上下いずれにせよ、新しい値動きが生じる可能性が高くなっています。

日米の金利差の観点からはUSD/JPYは下落する可能性が高い

為替市場は金利に大きな影響を受けています。通貨ペアは2カ国の通貨の組み合わせであり、2カ国の債券金利を比較すると、通貨ペアの方向性を予測するのに役立つことがあります。

下記は日米の2年債の金利差をJPY/USD(比較の便宜上逆にしている)の日足チャートと合わせて表示したものです。

・JPY/USD(ローソク足)と日米2年債の金利差(ライン)の日足チャート

日米の金利差とJPY/USDの値動きが、概ねリンクしている姿が見えるのではないでしょうか。しかし直近では金利差が上昇の一方で、JPY/USDのレートは下落しています(USD/JPYでは上昇)。

このまま金利差とJPY/USDの差が広がり続ける可能性もありますが、過去の流れから見ると一時的な拡大はあっても、いずれかのタイミングで金利差とJPY/USDは近付く可能性が高いと考えられます。そしてどちらかといえば、為替レートが動くことにより両者の差が埋まる傾向にあります。

日米の金利差とUSD/JPYの値動きがリンクしないケースも当然生じますが、少なくとも昨年夏以降は両者がリンクする値動きを見せています。このように考えると、今後のUSD/JPYは110円の上方ブレイクではなく下落の可能性が高い、と考えることができます。

2019年は110円が節目になる可能性が高い

2018年早々フラッシュクラッシュにより、USD/JPYは110円付近に大きな窓が開きました。そしてフラッシュクラッシュの発生以降、完全にUSD/JPYは110円を意識した値動きを見せています。

110円を今後上方ブレイクするのか、窓埋め後の反落となるのか現段階では分かりません。しかしながら上下いずれにしても、110円という価格は2019年の節目価格として記憶される可能性が高い状態にあります。

110円を巡るUSD/JPYの攻防がどのような形で終わりを迎えるのか、今後も金利差も踏まえて注目したいと思います。

以上

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