節目価格の21,000円を回復した日経平均、米国市場も合わせてフォローする必要あり
2月13日に日経平均が21,000円を回復しました。日経平均にとって21,000円という価格は、節目に当たる重要な価格です。
日経平均の21,000円の位置付けについて、チャートの観点から解説いたします。
約2ヶ月振りに日経平均が21,0000円を回復
2月13日の日経平均は+280円高となり、21,000円を回復しました。昨年12月18日以来、約2ヶ月振りの21,000円回復です。
米国のダウ平均やナスダック指数などに比べると、出遅れが指摘されていた日経平均ですが、21,000円の回復で出遅れ解消の第一歩を踏み出しました。
ただし最高値を再度伺う可能性もある米国指標に比べると、まだ出遅れ感があります。日経平均の昨年の高値は24,270円であり、ダウ平均に倣えばあと2,000円程度の上昇の可能性があります(あくまでも可能性の話ですが)。
節目価格となる日経平均21,000円
長期的な視点で見ると日経平均の21,000円という価格は、節目価格として機能しています。日経平均の月足チャートの21,000円部分に水平線を引いたものが下記です。
・日経平均月足チャート(画像はTradingView、以下同様)
過去複数回、日経平均21,000円が節目価格のサポート&レジスタンスとして機能していたことが分かります。近年では2015年に21,000円目前で大きく反転しています。
そして今回24,245円から下落した日経平均は、昨年12月の18,948円の安値を付けた後に再び上昇し、21,000円を回復して現在に至っています。
フィボナッチ・リトレースメントと合わせて考える
機関投資家も相場の反転場所を探るのに利用していると言われる、フィボナッチ・リトレースメントを利用して、現在の日経平均の値位置を確認してみましょう。
2009年の安値から2018年の高値にフィボナッチ・リトレースメントを引いたチャートが下記です。
・日経平均月足チャート
フィボナッチ・リトレースメントの観点では、1月からの上昇はリトレースメント23.6%での反転相場と言えます。そして日経平均21,000円は、リトレースメント23.6%のスグ上に存在しています。
リトレースメント23.6%からの反発で21,000円を回復した日経平均ですが、次の展開としては再び高値24,270円を目指すシナリオと、次の下落目標地点となるリトレースメント38.2%の17,800円付近を目指すシナリオの2つが考えられます。またリトレースメント38.2%での反発が23.6%に比べると強い(いわゆる3割戻し)傾向があり、38.2%まで下落した後に大きく反発するシナリオも考えられます。
尚、リトレースメント38.2%にまで下落した場合でも、15,700円を下回らなければダウントレンド入りとはならないため、上昇トレンドは継続すると考えられます。
日経平均の行方は米国市場次第の面が大きい
ダウ平均などに比べると出遅れ感のある日経平均ですが、それでも基本的にはダウ平均やナスダック指数といった米国の株式指標に左右される展開が続いています。よって日経平均の行方を探る際は、単に日経平均単体の値動きを見るのみではなく、ダウ平均やナスダック指数も合わせて見る必要があります。
残念ながら近年の日経平均は、米国市場の上昇時は上昇幅が抑えられ、米国市場の下落時は米国市場以上に下落する、という傾向にあります。
節目価格21,000円を回復した日経平均ですが、今後は高値の24,245円を目指すのか、それとも節目価格で反転し下落に向かうのか。引き続き米国市場の状況も合わせて見ながら、行方を見守りたいと思います。
以上